2016年07月05日

量子ビット制御装置 1 「ADCのテスト」

setup_s
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昨日、今日と、FPGAと4DSP社のFMCカード(FMC150)を使った量子ビット制御装置のテストをしていました。波形を取り込んでコンピュータに転送するという試験です。

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jjq303dev at 23:30|PermalinkComments(0)制御装置 

2016年07月01日

希釈冷凍機 導波路 4

cable_s
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やっとケーブルが入りました。曲げは結局R10にしておきました。

ケーブルによる熱流入レートの計算を行いました。熱伝導率をκ [W/(m K)]とします。この単位が分かりにくいですよね。私はいつもκ [W m/(m^2 K)] と考えています。すると、単位温度差(1℃)の温度勾配が単位長さ(1m)あったときに、単位面積あたり(1 m^2)流れる、単位時間 (1s)あたりの熱量 (1J)だと考えています。
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jjq303dev at 23:01|PermalinkComments(0)冷凍機 

2016年06月30日

希釈冷凍機 導波路 3

今日はあまり作業をしていないのですが、ケーブルの導入をやっていました。入力側の同軸線はコストを下げるためにCOAX社のリン青銅のものを採用しようと考えております。今日は眠いのでヒートフロー(熱流入)の計算をせず、淡々と図面に向かっていました。リン青銅はステンレスと比べて比較的熱流入が大きいのですが、同軸外側導体径1.2mmのものを採用し、断面積を小さくすることで熱流入を小さくします。

cable_s(画像をクリックして拡大)

コネクタはCOAX社のAX119を使います。昨日メールを送って図面をもらってきました。上図で水色の低温用減衰器の上についている白色が、AX119のコネクタです。今回はコストを下げるために、非磁性タイプにこだわらないことにしました。超伝導量子回路から空間的に 300 mm程度離れているから良いという判断です。

終業までにケーブルを描ききれていないのですが、線でここに配線する予定という線を描いておきました。一度曲げを入れることで、冷却時の伸縮に対応します。この構造が無いと、低温下で断線したります。また一度曲げを入れておくことで、中心導体と外部導体の熱接触を良くするという話もあります。後ろ側には、R15で曲げを入れるために描いた補助線が残ってしまっています。R10で曲げを入れるか、R15で入れるかまだ迷っている最中です。


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希釈冷凍機 周辺環境 2

アイソレーショントランスを導入しています。

超伝導量子ビットに対して直流電流による制御や測定をしないのでどこまで有効か分かりませんが、低周波におけるグラウンドループを排除する目的で入れています。温度計やヒータの配線と巡り巡ってループになると、冷凍機本体の温度が下がらなくなりますので。一応、ノイズ対策も兼ねて。

配線はスター形状にします。冷凍機本体にD種接地がとれていますので、アイソレーショントランスで一次側からの電源のアースを浮かせて、トランス二次側のアースを冷凍機本体に保安接地するようにして使います。今回は、なんとなく1.5kVAのトランス2台かな。電気ラックも2台ですので。学生さんたちに、アイソレーショントランスフォーマをケーブルラックに載せる架台を作ってもらっています。25kg程度あるので心配していましたが、信頼できるプロに聞くとt10のアルミ板で耐えられるようです。

出来上がりが楽しみです。


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2016年06月29日

希釈冷凍機 導波路 2

https://www.svmicrowave.com/parts/sma-female-female-bulkhead-hermetic-adapter-1

真空部のマイクロ波コネクタの選定。値段は一つ5千円と高いですが、これを購入予定です。Amphenol傘下のSV Microwaveからの購入は初めて。今回はIn Stockで、高速に購入できるMouserを通して購入します。全部で25個買うので、割引が効いて約10万円です。コネクタだけでこの値段だと高いですね。

うまくフランジ部に入ると期待しています。早速メーカサイトに行って、CADモデルをもらうようにお願いしました。

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翌日、SV Microwave から STEPファイルが届きました。対応が早くてよいです。しかしインチだったため、スケールの変換と、なぜか変換後のファイルがSolid形状ではなくSurfaceとなっていたために、変換作業を必要としました(面倒だなぁ)。そうそう私、AutoCAD派です。

port
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画像はKF40のフランジに取り付けた様子です。きれいに収まりました。フランジ裏側に止めナットが来ているのですが、すんなりと収まっています。これからケーブルアセンブリの設計を行います。

jjq303dev at 20:01|PermalinkComments(0)冷凍機 

2016年06月28日

希釈冷凍機 導波路 1

Ref
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今日は希釈冷凍機のケーブルホルダの設計をしていました。

BlueForsの無冷媒希釈冷凍機は5段のステージになっており、上から順に温度が低くなります。上から 50 K、4 K、700 mK、100 mK、10 mKです。室温が熱源となり、ケーブルが熱を運ぶため、十分にその熱を各ステージに落としておかなければなりません。熱流入レートの計算を先送りして、とりあえずホルダの設計をしておきました。

このホルダは理研の方のアイディアを適用したもので、外で組み上げたケーブルアセンブリのブロックを、上から挿入できるという秀でた構成となっております。狭い実験スペースの中での配線は、本当にしんどいですからね。外側からケーブルブロックを挟み込むような構造で、熱を取り去ります。それぞれのケーブルには減衰器がついており、中心線と外部導体が熱的に接触し、中心導体による熱流入を防ぎます。

これらの冷凍機がすべて組みあがるのは、10月半ばを予定しています。

追記:
ケーブルアセンブリのブロックを外から入れるという作戦はあえなく撃沈しました。どうやらStill配管のフランジ部分にそのブロック部分が干渉するようです。分解しながら上から入れるか、下から入れて最上部で組み上げ作業をするかの二者択一のようです…。

jjq303dev at 12:33|PermalinkComments(0)冷凍機 

希釈冷凍機 周辺環境 1

希釈冷凍機の設備環境を整える。

BlueForsの希釈冷凍機にはガスハンドリングと温度・ヒータを管理するLakeShore 370がついてきたのですが、ソフトウェア上ではそれらは連携していません。この意味でOxford Instrumentsの冷凍機の方が秀でており、温度・圧力を監視しながら効率的に自動化された冷却を進めてくれます。しかもヒータを制御するLakeShoreと、ヒータの端子は毎度毎度冷凍機コンソールと手動で切り替えなければなりません。

そのLakeShore 370と冷凍機本体のコンソールの接続がUSB接続でした。USB接続はご存じのように適当なケーブルだとコモンモードノイズが大きいです。しかも毎回ポーリングをするので、非通信時にもノイズをまき散らします。ケーブルが短ければいいのですが、今回は10m以上もUSBケーブルを引き回さなければなりません。

LakeShore 370にはEthernetによる接続ができるようです。Ethernetをソケットで開いて認識させてはみますが、ソフトウェアは未対応。プロトコル解析ソフトでは、どうやらシリアルのボーレート、ストップビット、パリティを設定しているところでエラーとなるみたいです。イーサネットだから、そりゃエラー吐くのは仕方ないです。

とりあえず、対応して下さいというメールを送ったのですが、ダメなら自分で書くしかないなぁ。



jjq303dev at 00:17|PermalinkComments(0)冷凍機 

2016年06月19日

量子コンピュータはどうやって動くのか

量子コンピュータがどうやって動くのか、気になりますよね。

しかしこのブログでは動作原理については紹介いたしません。今ではいろんな本が日本語で読むことができます。私が初めて買った本は、「量子コンピュータの基礎数理/上坂 吉則著」という本で、高専にいたころに近場の本屋さんで買いました。しかし、前の研究室にいたころに誰かに貸したかなにかで紛失してしまいました…。

万能(ユニバーサル)量子コンピュータが、亜種の量子焼きなまし法とごっちゃに説明される中、研究者の間で信頼できるサイトを紹介します。

量子力学とはなんだ?からの方は、週刊リョーシカが良いと思います。国立情報学研究所の根本先生が監修されています。

量子力学結構わかっているよという方は、量子計算実現の上で重要な概念である量子誤り訂正の研究をされている、群馬大の森前先生や、東大の藤井先生のサイトを読んでみて下さい。

jjq303dev at 18:00|PermalinkComments(0)研究 
プロフィール
日々徒然過ごしている研究員。

趣味は星、自転車、コーヒー。